育児ストレスの原因は隠れ貧血?発散やストレスチェックの前に血液検査
子どもの年齢に合わせて、抱く悩みの種類も変わってきますが、できるだけイライラせずに、子育てを楽しめるのが、理想ですよね。
今回は、育児でストレスを感じている方に、以外なストレスの原因を紹介させて頂きたいと思います。
目次
- イライラしてしまう原因は貯蔵鉄が不足しているからかも
- 血液検査でヘモグロビンが足りていても、フェリチンの値を見ないとわからない・・・
- 貯蔵鉄・フェリチンの不足が感情に影響を与える理由
- 精神科では精神疾患と診断される症状も貯蔵鉄・フェリチン不足の可能性が
- 育児ストレス対策には低糖質・高タンパク+鉄分がオススメ
イライラしてしまう原因は貯蔵鉄が不足しているからかも
鉄分が不足していると次のような状態になると言われています・・・
- 疲れやすい
- イライラする・ヒステリー
- 神経過敏で不安
- 気分が落ち込み、くよくよしがち
- なかなか寝付けない
- しっかり寝たのに疲れが残っている
- 朝起きるのが辛い
本当は怒りたくないのに、イライラして子どもにきつく当たってしまい自己嫌悪、子どものペースに振り回され家事が思うように進まず落ち込んでしまう、子育てがちゃんとできているか不安でヒステリックになってしまう、夫や義両親、ママ友の一言に傷つきクヨクヨしてしまう、早起きしたいのに思うようにできない。
など、ストレスの原因が自分の心や、育児だと感じていても、実際は鉄分などの栄養が不足していることかもしれません。
このブログをご覧になっている方には、最近血液検査をされた方もいらっしゃるかもしれません。私は血液検査ではヘモグロビンの値は正常だったし、貧血ではないと思いがちですが、潜在性鉄欠乏はヘモグロビンの値だけでは発見できません。
血液検査でヘモグロビンが足りていても、フェリチンの値を見ないとわからない・・・
一般的に貧血=鉄欠乏性貧血といわれれば、血液検査でヘモグロビンの値を見ます。
妊娠中の血液検査でも、ヘモグロビンの値は必ずチェックされ、低値の場合は鉄剤が処方されたりします。ですが、ヘモグロビンの値が正常だからといって、鉄欠乏性貧血の症状が出ないとは限りません。
めまいやふらつき、疲労感、気分の落ち込みや、ヒステリー、不安感などの鉄欠乏性貧血の症状が出ているのにも関わらず、貧血ではないと診断されてしまい、精神科や心療内科などを受診することをすすめられることもあります。
そのような事態にならないためには、精密検査でフェリチンの値を見てもらうことが必要です。
貯蔵鉄・フェリチンの不足が感情に影響を与える理由
私たちの精神の安定には、ドーパミン・ノルアドレナリン・セロトニンなどの三大神経伝達物質といわれるもののバランスが大切です。
ドーパミンは達成感などの快楽に、ノルアドレナリンはやる気や意欲・集中力に、セロトニンは幸福感や心の安らぎに関与すると言われています。
この、ドーパミン・ノルアドレナリン・セロトニンを体内で作るには、鉄分が必要です。しかし、鉄分は酸素を運ぶのに必要なヘモグロビンを作る原料として優先的に使われてしまいます。
したがって、貯蔵鉄が不足している状態だと、神経物質を必要な時に作ることができず、集中力が続かない、意欲がわかない、幸福感を感じられない、精神的に不安定になってしまうのです。
精神科では精神疾患と診断される症状も貯蔵鉄・フェリチン不足の可能性が
意欲が出ない、くよくよしてしまう、不安感が強いなどの際に、頭に浮かぶ病名は、うつ病やパニック障害ではないでしょうか。
実際このような症状で、精神科や心療内科を受診すると、血液検査もせず、医師による問診のみで、うつ病やパニック障害と診断されることもあります。
うつ病と診断されたその日に投薬がはじまることもあり、薬が合わない場合はその副作用でさらに苦しんでしまうことになるかもしれません。
仮に、血液検査をしたとしても、一般的な血液検査の項目にあるヘモグロビンのみで、フェリチンの値はチェックされず、潜在性鉄欠乏は見逃されてしまいます。
長年、精神科でうつ病やパニック障害と診断され、投薬治療が行われているにも関わらず症状が改善されない、または悪化している方に対して、タンパク質や鉄分などの栄養素を食生活やサプリメントで補給することで、劇的に改善することもあるそうです。
最近は、潜在性鉄欠乏・フェリチン不足についてもテレビで取り上げられたり、情報を発信する医師も増えてきているので、精神科や心療内科を受診する前に、是非血液検査を受けて、ご自身のフェリチンの値が十分かどうか確認して頂きたいと思います。
育児ストレス対策には低糖質・高タンパク+鉄分がオススメ
貧血対策のサプリメントは様々な種類の物が販売されていますし、鉄分が豊富な食材として、レバーやプルーン、ひじきなどがよく知られています。
ですが、それらを摂取すればすぐに改善するというわけではありません。
鉄分にはヘム鉄と非ヘム鉄の2種類にわけられ、吸収率やどんな食品に含まれているかに大きな違いがあります。
ヘム鉄は、レバーや卵黄、あさりや赤みの牛肉などの動物性の食品に多く含まれ、吸収率が高く10パーセントから20パーセントと言われてます。
一方、非ヘム鉄はプルーンやココア、ひじきなどの植物性の食品に多く含まれ、吸収率は1パーセントから6パーセントと言われており、吸収率としてはヘム鉄よりも低い値となっています。
吸収率の面から考えても、動物性の食品に多く含まれるヘム鉄を摂取するのがオススメなのですが、さらに、動物性の食品には鉄分の吸収をする上で、大切な栄養分が含まれています。
食品やサプリメントから鉄分を吸収するには、胃腸や胃液、腸液がしっかりと働いていることが必要です。
それらの材料となるタンパク質やビタミンB群は、肉や魚、卵などの動物性の食品に多く含まれています。それらを積極的に摂取することにより、消化器官の働きを高め、より効率良く鉄分を吸収できるようになります。
では、野菜などの植物性の食品は全く必要でないかというと、そうではありません。
鉄分の吸収率を上げる栄養素である、ビタミンCは植物性の食品にも多く含まれています。
鉄分を効率良く摂取するためには、タンパク質+ビタミンB群+ビタミンCが重要なのです。
さらに、フェリチンの値を高くするためには糖質を制限することをオススメします。
意外かもしれませんが、糖質を制限することは栄養不足を改善する上でとても重要です。
ケーキやお菓子などの甘いもの、うどんやパンなどに多く含まれる、糖分・糖質を代謝するためには、多くのビタミンB群が消費されてしまいます。
ビタミンB群が不足すると、鉄分の吸収する際に大切な胃腸の機能が損なわれてしまいがちです。せっかく鉄分を摂取しても、大量の糖質を摂取してしまうと、結果的に鉄分不足は改善されないままとなってしまいます。
女性のフェリチン不足による体調不良や不妊、子どものフェリチン不足によるADHDなどに関して、詳しく情報発信をされている、心療内科のクリニック院長の藤川徳実
先生や、妊娠中や不妊治療、子育ての際の糖質制限の重要性について情報発信されている、宗田マタニティクリニック院長の宗田哲男先生のHPやフェイスブックなど、インターネットや書籍も沢山出ていますので、是非一度調べてみられてはいかがでしょうか。
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